【IT業界編】はじめての業界研究

1 IT業界とは
- 1.1 IT業界の5つの分類
2 5つの主要業界とそれぞれの特徴
3 IT業界の年収について
4 IT業界の志望動機について
5 最後に

IT業界とは

IT業界とは「Information Technology（情報技術）」を活用したサービスを展開する企業の集合体といえます。つまり、一口にIT業界と言っても、非常に広範で多様な分野から成り立っているため、それぞれの分野について正しく理解する必要があります。
この記事では、IT業界で働きたいと漠然と考えている方向けに、IT業界のそれぞれの分野、職種、年収、志望動機について幅広い情報をお伝えします。

IT業界の5つの分類

IT業界は、別名「情報通信産業」とも呼ばれ、その領域は幅広く、提供する商品・サービスや仕事内容に大きな違いがあります。

IT業界は下記の5つに分類されます。

インターネット/web業界
通信インフラ業界
ソフトウェア業界
ハードウェア業界
情報処理サービス業界

5つの主要業界とそれぞれの特徴

インターネット/web業界について

インターネット/ウェブ業界はWebサイトやWebアプリなどインターネットを通じて商品やサービスを提供する業界です。
デジタル技術を用いて情報の発信、共有、取引を提供します。ウェブ開発、デジタルマーケティング、クラウドサービス、セキュリティなどが主要な活動で、創造性と迅速な技術変革が特徴と言えます。

「Webサービス業界、Webサイト構築」
インターネット/ウェブ業界の代表的な企業は下記です。

Google
Amazon
Meta（facebook、Instagram）
X（旧 Twitter）

通信インフラ業界について

通信インフラ業界は、固定電話やパソコン、携帯電話に関する通信やインターネットへの接続などさまざまな通信インフラを提供する業界です。
ネットワーク機器、ケーブル、通信基站などを構築・維持し、高速で信頼性のある通信インフラを確立します。モバイルや固定通信のインフラを整えている業界です。

「ネットワーク・モバイル通信のインフラ構築」
通信インフラ業界の代表的な企業は下記です。

NTTデータ
NTT東日本
NTTドコモ
KDDI
ソフトバンク
J:COM

ソフトウェア業界について

ソフトウェア業界は、コンピューター上でさまざまな処理を行う、ソフトウェアの設計・開発・保守を行う業界です。
アプリケーションやプログラムの設計・開発を担い、コンピュータやデバイスが効果的に機能するためのソフトウェアを提供します。エンジニアがプログラミング言語やフレームワークを用いて新しいソリューションを生み出し、持続的なイノベーションが求められる業界と言えます。

「ソフトウェア・アプリケーション開発」
ソフトウェア業界の代表的な企業は下記です。

Microsoft
TOSHIBA
日本オラクル
オービック

ハードウェア業界について

ハードウェア業界は、パソコンやその周辺機器などのハードウェアを製造・販売する業界です。
コンピュータや電子機器の製造・設計・販売を行います。プロセッサ、デバイス、サーバなどを生産し、技術進化に応じて革新的な製品を提供します。需要変化や性能向上に対応し、世界中のテクノロジー発展を牽引する業界と言えます。

「電子機器の開発・製造・販売」
ハードウェア業界の代表的な企業は下記です。

Apple
富士通
SONY
NEC
HITACHI

情報処理サービス業界について

情報処理サービス業界は、クライアントから依頼を受けたシステムに関して企画から保守・運用までを行うことが主な仕事です。
情報技術を活用して業務効率を向上させ、ビジネスプロセスをサポートします。急速なテクノロジー進化に迅速に対応し、デジタルトランスフォーメーション（DX）を促進する業界です。

「データ収集・加工解析・計算処理」
情報処理サービス業界の代表的な企業は下記です。

野村総合研究所
IBM
CTC
SCSK
日立システムズ
日本日鉄ソリューションズ
BIPROGY

IT業界の年収について

dodaが発表している「平均年収ランキング（最新版）」によると、IT業界全体の平均年収は約436万円です。

男女別にみると、男性は約465万円で女性は約383万です。

さらに詳しく年代別にみると、以下のようになります。

20代	366万円
30代	485万円
40代	603万円
50代	720万円

また、大手IT企業の平均年収は以下となります。

Google	約1,477万円
KDDI	約953万円
日本オラクル	約1,046万円
富士通	約799万円
野村総合研究所	約1,221万円

IT業界の志望動機について

志望動機を作成する際は「なぜIT業界なのか」「なぜその業種なのか」「なぜその企業なのか」を深堀しましょう。
「なぜIT業界なのか」については、数ある業界の中でもなぜIT業界を選んだのかについてしっかりとした理由を準備しておく必要があります。
「なぜその業種なのか」については、これまで説明したように一口にIT業界と言っても幅広いため、分類される5つの業種の中から、なぜその業種を選んだのかを説明する必要があります。
「なぜその企業なのか」については、志望企業の強みや事業形態などの特徴を調べて、競合他社と差別化しながら、あなたが”やりたいこと”がその企業だったら”実現できます”ということを伝えます。

▼例文「なぜIT業界なのか」
IT業界に魅了された理由は、技術の革新と解決すべき課題への挑戦。創造的なプロジェクトに参加し、未来のデジタル社会を築く情熱を追求したからです。
▼例文「なぜハードウェア業界なのか」
ハードウェア業界を選んだ理由は、物理的なデバイスやテクノロジーの製造・設計に興味を持ち、技術の進歩に貢献し、製品を通じて世界に価値を提供したいからです。
▼例文「なぜ富士通なのか」
ITサービス分野で国内第1位、世界でも第10位の売上高を誇っており、大規模で先進的なシステムを構築してきた技術力と実績が強みです。世界180カ国、約400社以上のグループ会社と連携しながらグローバルに事業を展開しています。リーディングカンパニーに所属することで、最も大規模かつ世界を牽引するサービスの提供に携わりたいからです。